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ホットミルクを飲んだら眠れるって本当なの?

眠れない時のホットミルク。その効果は?

2016.11.01 高橋 千華

眠れない時のホットミルク。その効果は?

眠れない時にはどんな方法でも良いから何か眠れる方法を教えて欲しいと思うものですよね。いくつか出回っている方法のなかで「ホットミルクを飲むのが良いらしい」という説もあるようです。本当なのでしょうか。

結論から言っちゃいます

はたしてホットミルクには眠りを誘う効果があるのでしょうか。私がもし「ホットミルクを飲むと眠れるって本当ですか」と質問されたら、「やってみていかがでしたか」と質問し返してしまうかもしれません。というのも、きっと効果はゼロではないから。本当だわ! と効果を実感できた方へは、特に否定しません。でも効果が実感できなかった方には…そうかもしれません、とお答えします。私自身は、ホットミルクと安眠の関係は、そんなに深くなさそうだな、と考えています。

ホットミルクのいいところ

効果が実感できた方の場合、ホットミルクのいいところを上手に感じられたのかもしれません。まずは「あたたかい」というところです。私たちの身体は体温が上がってから、下がったところで眠りを感じ、入眠します。ホットミルクを飲んで身体がポカポカとあたたまると、少しして体温が元に戻ってきたところで眠くなってくるということは考えられます。体温だけでなく、気持ちがリラックスできたということもあるでしょう。カルシウム豊富な牛乳ですから、習慣のようにホットミルクを召し上がっている方であれば、イライラした神経を鎮める効果もあると思います。
それから、あまり大きな声では言えませんが「良いらしい」ということを聞いて、その気になっているということもあるかもしれません。なにごとも気持ちの持ち様で変わってきますので、良いと信じて飲めば、本当に良いと思えるような効果も受けられるというもの。きっと素直な方だと思うので、せっかく感じられた効果をわざわざ否定するようなことはいたしません。

ホットミルクの効果は?

では、あたたかいもので、なおかつ良いらしいというウワサがあればホットミルクでなくても良いのでしょうか。おそらくそうではないかと思います。実際眠れない時にはゆっくり湯船に浸かるというような、身体の外からあたためる方法も効果がありますし、飲み物はカフェインのような興奮をもたらす成分が入っていなければ、牛乳である必要はありません。
なぜ牛乳が良いとされているかというと、理由の一つにトリプトファンが多いということが挙げられます。トリプトファンとはアミノ酸の一種で、脳でセロトニンという物質を作ります。このセロトニンが眠りのサイクルを整えるうえで重要なので、トリプトファンを含む牛乳を飲むと眠りに繋がるという理論ができあがったようです。
セロトニンが眠りには大切であることも、トリプトファンが必要であることも、誤りではありません。ですから日常的に牛乳をはじめトリプトファンを含む食品を摂ることは、手助けになるでしょう。ただし、眠れないからと言って今飲んだホットミルクからただちにセロトニンが作られ、そしてそのまま眠りを誘ってくれるかと考えると、少し無理があります。

まとめ

眠りたいのに眠れないという悩みを抱えている方に、「ホットミルクはそれほど効果的ではないかもしれません」とお伝えするのは少し心苦しいところですが、ホットミルクも、またその他の食べ物についても、あくまでも薬ではなく食品ですよ、ということを改めて知っていただきたいと思います。
毎日口にする食品は、私たちの身体を作る大切なものです。ですから内容を吟味して、バランスを考えて召し上がっていただきたいです。けれども薬ではありませんから、一口食べたら直ちにどうにかなるというようなことは考えにくいのです。食べ物は即効性を期待するのではなく、日々の積み重ねから、私たちの身体のベースを整えるものとして活用していただければと思います。